帰ってきたWeb研にいってきた

帰ってきたWeb研 Vol.3
3月9日(火)にお茶の水デジハリで開催された「帰ってきたWeb研 Vol.3」に参加してきました。
今回のお題は「WebディレクターのためのIA入門(ダイジェスト)」でスピーカーはネットイヤーグループの坂本 貴史さん(@bookslope)。日本におけるIA最前線のお一人です。去年9月に行われたCSS Nite LP, Disk7 IAスペシャルでのワークショップが非常に印象に残っていて、またお話を聞きたいなぁと思っていたところでした。

内容はIAの基本的な部分をぎゅうぅっと凝縮した感じ。気になったキーワードを以下にあげます。

  • IA=スキル。専門領域ではなく、おのおのが持つべきスキル
  • Web検定本 デザイン編より
    • デザイン実行力とデザインマネジメント
    • リーダーシップとプロジェクトマネジメント
    • 顧客とのコミュニケーション能力
  • IA100より

私の中で特に突き刺さったのは以下。

  • IAはあくまでツールであり、これをやったからといって必ずしも良いアウトプットが出る訳ではない。
  • タスクや成果物には必ず目的があって、後行程のことを考えて作る必要がある。つくったものを関係者に共有して補完しあえることが大事。
  • 中間成果物は「ポリシー」としてガイドラインなどにまとめることができる。それらはメタ化、モデル化して抽出したもの。

特に最初の項目はセッションを通じて常に強調されていました。

IAに限らず、UCDやRIA、SEM/SEOやLPO、もっというとWeb標準など、「これをやればユーザーの満足度があがる、PV増える。結果、数字があがる」みたいに言葉ばかりが一人歩きしてしまいがちなものばかりです。どれもこれも銀の弾丸ではなく、もっと根底の「(Web)戦略」ありきで組み立てないと効果は出ないはずです。

これはクライアントはもちろん、われわれ創る側も十分認識して望まないと「策士策に溺れる」ではないですけれど、思うようなアウトプットができず、付加価値を乗せることができないような気がします。

また、「IAは大事」と思っていても実行しないと意味がありません。そのためにはクライアントにその価値を認めてもらう必要があるかもしれませんし、ひょっとしたらプロジェクトメンバーにも説明がいるかもしれません。

技術的なことや知識ももちろんとても大事なことなのですが、バランスをとりながら推進していく力と信念が必要になってくると感じました。こう書いてしまうとなんだか抽象的ですけど、吸収したものを自分の一日一日の業務に落とし込んで、少しずつ形にしていこうと思います。

またセッションの中では、IAの理解に役立ちそうなリソースを惜しげもなく披露されていました。こちらも後日まとめていきたいと思います。